不死化ヒト歯髄幹細胞の特徴
幹細胞治療で用いられる主な細胞は、歯髄、骨髄、さい帯血、胎盤、脂肪などの5種類から採取されます。
骨髄・さい帯血は、白血病や再生不良性貧血などの血液疾患治療に使用されます。
胎盤は、採取経路が不明瞭で、安全性が低い傾向があります。
脂肪は、多くが脂肪吸引後の脂肪が用いられ、糖尿病や高脂血症などの疾患を持っている可能性が高く、細胞自体も老化傾向があります。
歯髄幹細胞は、ドナー及び採取経路が確立されており、高品質で極めて安全性の高い若々しい細胞なので再生医療が可能です。
歯髄細胞は、歯の中心部分にある歯の神経で、歯の硬い層にガードされているため、紫外線に曝されることがありません。
このため、遺伝子に傷が付きにくく、ガンになりにくい細胞です。
歯から幹細胞を採取して培養するため、骨髄や脂肪などのよく知られている幹細胞の採取方法と比べ、ドナーの負担やリスクがなく、手軽で安全に高品質の幹細胞が採取できるのが特長です。
また、幹細胞は加齢とともに急激に減少する傾向にあるため、乳歯や20歳以下の親知らずなど、なるべく若い細胞から製造するのが最適です。
増殖能力が高く、短時間の培養で沢山の幹細胞を得ることができて非常に元気で、かつ、100種類以上の成長因子が豊富に含まれるなど、良質な幹細胞を多く含んでおります。
このため、歯髄幹細胞を使用することで、高品質で安定した安全性の高い細胞を作り出すことが可能となります。
また、優秀な細胞を培養し続ける技術を不死化と言います。
ヒト幹細胞は細胞ごとに分泌する栄養の量に個体差が生じるため、優秀な幹細胞があったとしても分化・分裂を繰り返しているうちに死んでしまいます。
しかし、不死化技術があることで、優秀な細胞をずっと生き続けさせることができるようになります。
これによって、多くの成長因子を分泌するチャンピオン細胞をずっと使い続けられて、高品質を安定させることができるのです。